TOMPKINSブログ

時計を比べよう その3 つづき

TOMPKINS 水戸
こんにちは、TOMPKINS水戸の大橋です

皆さん時計の日付は1日に直しましたか?

待っていた方は多くはないかもしれませんが(笑)、早速前回の続きを行ってみたいと思います


前回最後に紹介したのがこちら、

IWC ポルトギーゼ パーペチュアルカレンダー

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閏年の3月1日も自動的に日付が合ってしまうという機能がついた時計でした

それでは他のブランドの永久カレンダーにはないこのモデル特有の機能をご説明しましょう


その① ムーンフェイズの誤差が少ない

12時位置には月の満ち欠けを表示するムーンフェイズが付いています

月の満ち欠けの周期は、新月から次の新月までがおおよそ29.5日。
そこで多くのムーンフェイズは59日で1周するディスクに2つの月を描いて動かしていますが、そうすると約二年半で1日分の誤差が発生してしまいます

そこでIWCはムーンフェイズの歯車の歯数を綿密な計算のもと見直しました

その誤差はなんと577年に1日
57年の打ち間違いではないです、確かに577年に1日分しかズレません

これは大きい歯車を置くスペースがある巨大なムーブメントだからこそ出来る芸当でもありますが、これまでにない発想とそれを実際に行動に移すというメーカーの姿勢にシビれます



その② 西暦表示まで付いている

通常永久カレンダーには閏年かどうかを判断する表示はついていますが、西暦まで表示する時計は稀です

4桁の西暦表示のうち一の位は一年に1回変わり、十の位は10年に1回変わります。

ということは、、

そう100年に1回しか動かないディスクが入っているんですッ
(ちなみに千の位は百の位とくっついています)

こちらがそのディスク、その名も“センチュリースライド”です

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当然ですがこのディスクが次に動くのは2100年1月1日未明、孫の代くらいでしょうか

なんとも夢のある機能です


その③ 操作がラク

通常パーペチュアルカレンダーを筆頭としたカレンダー表示が複雑なモデルは、一旦表示がズレてしまうとケース側面にあるボタンを手順に沿って押していき各表示を合わせる必要があります。
例えば、月齢→月(month)→日(date)→曜日の順に合わせないといけなかったりします

しかし!

この時計はリューズひとつでムーンフェイズと西暦を含めた全ての表示が早送り可能です

その方法とは、

普通の時計と同じ様にリューズを一段引いて、ゆっくり回していくだけ

非常にラク、です

大晦日の翌日には西暦表示も連動して変わりますし、年月日を合わせれば自動的に月齢までピッタリ合ってしまいます

仕組みは複雑だけど操作はストレスがないというのはユーザーのことを考えてくれている証拠ですね



以上でポルトギーゼパーペチュアルカレンダーの3つの特徴をお話しましたが、特徴その②の西暦表示には補足で説明がありました。

普通の時計でも日付を戻せるものはほとんどないのと同様に、このモデルの日付も自分では戻すことが出来ません

つまり、この時計は進んでいったら  “二度と”  同じ時間を表示しないのです
これは西暦表示がついている故の特徴です

過ぎていった時間は巻き戻せない
当たり前のことではありますが時計を見る度にそれを意識させられるので、使用者にとっては結構なプレッシャーを感じることになるのではないでしょうか

私にはまだ度胸が足りませんが、いい意味で自分を追い込みたい方は左腕に巻くべき時計に迷ったらこの時計をお薦めさせていただきます